在宅医の泣き笑い診療録

宮崎県都城市の高齢者住居を抱えるクリニックで、理想の在宅医療を模索する新米在宅医の悲喜こもごも

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

100歳ロス

何かあるべきものがなくなった時の喪失感を「△△ロス」というらしい。誰かがいなくなった後の、胸にぽっかり穴があいたような、あるいは、祭りの後のちょっともの悲しい感じに近いのだろう。 「最近、さみしいんだよ」 と、外来に矍鑠(かくしゃく)と歩いて…

エビフライ・ララバイ

誘われたので勉強会に出席してきた。勉強しなきゃと思っていたので、これはラッキーと意気揚々と、ノートなんか取りながら勉強会に参加していた。 思いがけず、その勉強会は衝撃的だった。きっと、忘れえない勉強会になった。何が衝撃的だったか。それは、エ…

シロちゃんの入浴

シロちゃんは、彼女の赤ちゃんの名前だ。 寒い夜は毛布にくるみ、シロちゃんが泣けばそっと抱きしめ、眠れない時は子守唄を歌い、どこに行くにも一緒だ。デイサービスにも、ラウンジに食事に行く時も一緒に連れて行く。手押車にちょこんと前を向いてシロちゃ…